かげおくり

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itsme(いつみ) が制作に関わった作品を中心に、いろいろ。

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ミラ

 

新しいユニット作ができました。

 
👇歌詞はコチラ

itsmeee.hatenablog.com


ツイート内リンクから動画に飛べない方は

👇コチラから

にこ: ミラ / 結月ゆかり・重音テト - ニコニコ動画

YT: ミラ / 結月ゆかり・重音テト - YouTube

'20/01/11 追記
問い合わせがあり、頒布を始めました。
オフボもあります。
日本からもお求めいただけますが、単位がドルなのでお気をつけください。
👇
Click here


前回の だいだいにゃーのうた からはそれほど間があいていませんが

だいだいにゃーが肩の力を抜いた寄り道のような位置づけなのに対し、ミラはマシーさんの言葉を借りれば本気作という位置づけになっています。

そういった意味では、だいだいにゃーのひとつ前にあたる よるのうた からは1年以上あいているのでした。

👇なお、音的なことは音担当マシーさんのブログをどうぞ。

masii0masii.hatenablog.com


以下、長々とつらつらします。


すごく難産でした。
テーマ的には「自分が楽しいことをしよう」という感じで、明るいけど少しだけ陰のある曲調に引っ張られて、ちょっぴり切ない感じも含めながら書いていて、そこはそれほど自分の中では難しくなかったんです。
ただ、Bメロを半年くらいずーーーーーーーっと唸りながら考えてました。

Bメロに何があるのかというと、ミラーカノンと呼ばれるらしい遊びです。
ちなみに、ユニット内の双方共に、この呼び名は投稿後にフォロワーさんのご感想から知りました。

👇わたしの言葉で上手く説明できる気がしないので、
 ミラーカノンについて解説されているブログ記事を貼ります。

echopianomusic.web.fc2.com


ミラのBメロの大部分は、メロもコードも回文のようになっているのです。
上から演奏しても下から演奏しても同じ。
すごい遊び心だと思いません?
わたしはただ聴いただけだとわからなかったんですけど、音担当のマシーさんがぽろっと教えてくれたおかげで気づくことができました。

それを聞いて、詞も回文にしたらおもしろくない? と思い、回文づくりに挑戦しはじめたわけです。
言ってくれてなかったら、回文にはしていなかったです。
自分でも愛着のあるパートになっているので、言ってくれて本当に良かった。

しかし、言うは易く行うは難し。
回文めちゃめちゃ難しかったです。
あちらを立てればこちらが立たず、の日々でした……
そう うまいこと逆にしても意味が通る言葉なんて、そうそうないのです。
辞書とにらめっこしたり、既存の文章を後ろからさかさまに音読したりして、何とかきっかけやひらめきを得ようと躍起になってました。
読み上げている内に「こういう単語の存在は知らないけど響きが単語っぽくないかコレ」という音の連なりに出会えたら、すかさず辞書をチェック。
でも結局、日本語の部分は元々知っていた言葉たちに落ち着きました。

日本語の部分は、という言い方に引っかかりを覚えた方もいるかもしれません。
そうなんです英語でもやったんです回文。
日本語を2つ、英語を2つ。
何故英語を選んだかというと、日本語で全てをやるのに限界を感じたからです。
3つ目がどうしても、どうしてもできなくて。
そんな時にふと、英語ならもしかしたら意外と簡単にできちゃったりするんじゃないか、なんて思ってしまったんですよ。
もちろん、そんなことはありませんでしたけど。

英語でも回文ができるというのは、宇多田ヒカルさんのコチラ👇のツイートを見て初めて知った記憶があります。


👆この時は引用RTがまだ公式機能になかったんでしたっけ?
こういうやり方、非公式RTやQTと呼ばれていました気がします。懐かしいな。

確かに、英語で回文ができないと思う人がいるのも理解できるくらい難しかったです。
日本語より文っぽく成り立たせるのが異常に難しかったんです。言語的特徴なんでしょうね。
自分の気持ちを振り返ってみて、三人称単数形をあれほど憎く思ったのは初めてだと思います。
あと、odes と prose は今回初めて知った単語です。
存在していてくれ……! と祈る気持ちで何度も辞書を引いた内の2つなのでした。

で、こういう👆経緯があるので、英語部分は自分でも正確な意味を把握していません。
1つ目「(逆らえ) 圧力が加わった潮流、今は分かる、審判たち、私が勝ったんだ。デザートを編集しろ」
2つ目「(たとえば)瞳が見た “邪悪な頌歌か散文は本当に存在する” は ちょっとした間違いだった」
みたいな感じで捉えていますが違うかもしれない。

一応 英語ネイティブの方に大丈夫か聞いたんですが、
曰く 歌詞は自由でビートルズにも変な歌詞あるから大丈夫 とのことでした 笑
Pupilsは「瞳」の他に「生徒たち」という意味もあるので、そのダブルミーニングのことを良く言ってもらいました。照れ。

特にデザートのくだりがかなり無理やり感あるので、この部分は絵と動画でフォローしてみてます。
フォローできているといいです。

なお、世の中には回文を作る玄人の方々がいらっしゃいます。
なので、所詮思いつきで作り始めたわたしごときがひりだした回文、後で調べてみると大部分が同じものもネット上に普通にありました。
さすがに全文一致は無かったですが、ちょっと切ない。

絵もとても時間がかかりました。
ミラは音自体ができあがってから、わたしの担当パート作業で約1年待たせてしまっているのです……

脱線。
言い訳をさせてもらうと、こういう趣味要素が強い活動だと明確な締め切りがないことほとんどじゃないですか。
わたしそういうのもすきなんですよ。だっていくらでもこだわれる。
やはり何事でも仕事となると、削らなければいけない部分、諦めなければいけない部分ってたくさん出てくると思うんです。
もちろん趣味だってこだわりすぎたら永遠に作業出来てしまうので、現時点での技術力なんかを鑑みて切り上げなければいけない部分が絶対ありますけど、そこがより自由というか。
ユニットMattie-Sの活動は、そういう部分が(少なくともわたしは)大きいです。
今回の詞の回文は、その最たるものだと思っています。
脱線おわり。

絵に時間がかかった理由は、単純に総枚数です。

[ réɪ ] も当人比では たくさん描いたんですけど、今回はその比ではないくらいたくさん描きました。
それに、[ réɪ ] が宇宙をバックに線のみの絵だけで展開するのに対し、今作のミラはフルカラー。
描いても描いても終わりが見えない。
アニメーターの方とかってすごく枚数を描いているイメージがあるんですけど、ほんと尊敬します……

この作業を頑張れたのは、ひとえに、iPad ProとApple Pencilを購入し、デジタル線画が簡単且つ頻繁にやりやすくなったからということに尽きます。
同じイラストをベースに動きをつけていくのも、今までやっていたアナログ線画をスキャンしてパソコンで編集する方法よりも とっっっっっっても楽です。

今でこそかなり慣れてきましたが、ミラのイラストはまだスタイラスペン+タブレットでのお絵かきに全然慣れていない頃から描いていて、最初のほうと最後のほうで線や塗りが全然違うと思います。
(サビ、間奏、ラストは わざと変えているのでノーカウント)

練習で時間をとるのでなく割とぶっつけ本番でそう組み立てていこうと思った理由は、乙女のロイト - an innocent Royt - というユニット作の存在です。
乙女のロイトを制作した当時はまだユニットとして活動していく予定はなかったのですが、中身の人間が同じという意味では実質ユニット初作品。

乙女のロイトを制作した時が、わたしが歌唱ボーカロイドの結月ゆかりさんを初めて描いた時でした。
この作品の詞を書くにあたり思い描いていたテーマは、恋をして垢ぬけていく女の子、という感じだったので、徐々にゆかりさんを描くことになれていくのは感覚がリンクする感じでいいなと思ったんです。
なので、こちらも動画が進むに従って絵が安定(当人比)してきます。

今回の作品は結月ゆかりさんと重音テトさんのデュエットなのですが、そこで思いついたことがあって。
上記の 乙女のロイト はゆかりさん歌唱、その次作となるユニット作は せきららきるら でテトさん歌唱なんです。
また、特に公言はしていないですが、自分のなかでこれらの動画に出てくるゆかりさん(通称ロイトちゃん)とテトさん(通称きらちゃん)は友達という意識がありました。
せきららきるら で電話をとるシーンがあるんですけど、あの画面にでている名前は「ロイト」だったりするくらいには。
ユニット内でこの2人が初絡みということで、絵や動画はこれら2作品の続編のような形にしてみたいと思ったのでした。

イメージとしては、前作で垢ぬけたロイトちゃんが周りの意見を気にしすぎて他人受けしか考えていない格好をするようになってしまってて、でも色々なきっかけあり本来自分の好きだったことを取り戻す、みたいな感じです。
きらちゃんはロイトちゃんの夢の中や現実で、知らず知らずのうちに助けている感じですかね。

動画

詞、絵、と時間がかかりまくっているので、動画もさぞかしと思いきや、動画自体は一週間くらいで完成しています。
素材がたくさんなので、それを組み立てるだけでいいからです。
頭の中に「こうしたい!」というのは元々で来てしまっているので、素材を配置してそのとおりに動かすだけと言いますか。

動画的な演出で自分でも気に入っているのは、DAWの画面から二人が出てくるところです。
このDAWの画面は、このミラという曲の実際の作業画面で、マシーさんにお願いしてスクリーンショットをとってもらっています。
なので、よく見ると色々面白いかもしれません。ちょっと画像ぼやけさせていますが。
マシーさん的には、自分の目の前にある画面が動画としてでてくるので びくっ とするみたいです。

このシーンが出てくるところの歌詞は「雲の先待ってる光とゆこう 夢の向こう」で、DAWの中の音の世界から現実に出てくるみたいな感じにしてみたかったのでした。
色んな人がそういう演出されてる気もするんですが、自分も1回やってみたかったのです。
そういう意味でも満足しています。勝手に。

 


そんな感じですかね。
結構 だーーーーっと勢いで書いてきたのですが、やっぱり長いですね()
もう長文になってしまう癖は直せないのでしょう。

今回もユニットとしてすごく思い出深い作品を力いっぱい作ることができ、とても嬉しく思っています。
次回も楽しいこと楽しくやっていきたいな。

おしまい。